こんにちは、こどおじFIREを目指す皆さん!今回は、全世界株式に投資する際に注目される2つのインデックス、「MSCI ACWI」と「FTSE GACI」の違いについて解説します。どちらも全世界株式に分散投資できる優れたインデックスですが、それぞれの特徴や投資対象には違いがあります。この記事では、両者を比較しながら、FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す上でどちらが最適かを考えていきます。
MSCI ACWIとは?
MSCI ACWI(All Country World Index)は、米国のMSCI Inc.が算出している全世界株式指数です。ACWIは、先進国23カ国と新興国27カ国の合計50カ国に上場する大型株と中型株に投資するインデックスであり、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。
- 対象地域:先進国23カ国、新興国27カ国
- 対象銘柄数:約2,900銘柄(大型株・中型株)
- 市場カバー率:85%
- 代表的なファンド:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
MSCI ACWIは、浮動株調整後の時価総額加重平均型指数であり、米国市場が全体の約60%を占めています。このため、米国経済の影響を強く受けることが特徴です。
FTSE GACIとは?
一方、FTSE GACI(Global All Cap Index)は、FTSE Russellが算出している全世界株式指数です。GACIは、先進国と新興国の合計49カ国に上場する大型株、中型株、小型株を含む約9,000銘柄以上に投資するインデックスであり、市場全体の99%をカバーしています。
- 対象地域:先進国および新興国49カ国
- 対象銘柄数:約9,000銘柄(大型株・中型株・小型株)
- 市場カバー率:99%
- 代表的なファンド:SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
FTSE GACIは、小型株も含まれているため、より幅広い分散投資が可能です。また、市場全体の99%をカバーしているため、より多くの企業に投資できるという点が魅力です。
MSCI ACWIとFTSE GACIの主な違い
1. 投資対象銘柄数
- MSCI ACWI:約2,900銘柄(大型株・中型株)
- FTSE GACI:約9,000銘柄(大型株・中型株・小型株)
最も大きな違いは、投資対象となる銘柄数です。MSCI ACWIは大型株と中型株に限定されており、約2,900銘柄に投資します。一方で、FTSE GACIは小型株も含めた約9,000銘柄以上に投資しており、その分リスク分散効果が高くなります。
2. 市場カバー率
- MSCI ACWI:85%
- FTSE GACI:99%
FTSE GACIは市場全体の99%をカバーしており、より多くの企業に分散投資できます。これに対してMSCI ACWIは85%のカバー率であり、大型・中型企業への集中度が高いです。
3. 米国比率
- MSCI ACWI:約61%
- FTSE GACI:約60%
どちらも米国市場が大きな割合を占めていますが、若干ながらFTSE GACIの方が米国依存度が低くなっています。これは、小型株や他地域への分散効果によるものです。
4. 小型株へのアクセス
- MSCI ACWI:小型株は含まれない
- FTSE GACI:小型株も含まれる
FTSE GACIには小型株も含まれているため、高成長が期待できる企業にも投資できます。ただし、小型株はリスクも高いため、その点には注意が必要です。
投資リターン比較
過去10年間のリターンを比較すると、両者ともほぼ同等のパフォーマンスを示しています。ただし、小型株を含むFTSE GACIはややリターンが高くなる傾向があります。
指数名 | 過去10年平均リターン | 最高リターン(年) | 最低リターン(年) |
---|---|---|---|
MSCI ACWI | 年率8.99% | 2019年:27.30% | 2022年:-17.96% |
FTSE GACI | 年率9.48% | 2017年:24.6% | 2022年:-17.7% |
このように、長期的な視点ではどちらも安定したリターンを提供していますが、小型株による成長ポテンシャルからFTSE GACIの方がやや高いリターンを期待できることがあります。
MSCI ACWIとFTSE GACIどちらを選ぶべきか?
どちらも全世界に分散投資できる優れたインデックスですが、自分のリスク許容度や投資戦略によって選択肢が変わります。
MSCI ACWIがおすすめな人:
- 小型株へのリスクを避けたい人
- 米国市場への依存度が高くても問題ない人
- 安定した大企業への投資を重視したい人
FTSE GACIがおすすめな人:
- より広範囲な分散投資を求めている人
- 小型株にも積極的に投資したい人
- 成長ポテンシャルのある新興企業にもアクセスしたい人
FIRE達成への活用法
FIRE達成には長期的な安定運用が欠かせません。そのためには広範囲な分散効果と低コスト運用が重要です。両者とも低コストで運用できるインデックスファンドやETFがありますので、自分に合った商品を選びましょう。
例えば、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」はMSCI ACWIに連動し、「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」はFTSE GACIに連動しています。どちらもNISAやつみたてNISAなど税制優遇制度を活用することで効率よく運用できます。
まとめ
「MSCI ACWI」と「FTSE GACI」はどちらも全世界に分散投資できる優れたインデックスですが、それぞれ特徴があります。MSCI ACWIは大型・中型企業中心で安定性重視、一方でFTSE GACIは小型企業まで含むことで成長ポテンシャルも取り込むことができます。
こどおじFIREとして成功するためには、自分自身のリスク許容度や目標に合わせて最適なインデックスファンドやETFを選びましょう。そして、一歩ずつ着実にFIRE達成へ向けた道筋を進んでください!
Citations:
[1] https://www.yuruchokin.com/2021/12/19/differencebetweenmsciacwiandftsegaci/
[2] https://www.risingbull.co.jp/stock/investment-installmentnisa-allcontry
[3] https://kabutan.jp/hikaku/kabu_global-equity-index-fund/
コメント